要約
「四電工 配当」で調べてここに来た方に、先に白状しておきます。
私はこの株を、間違えて売りました。
利益が乗って「恩株」に近づいたので、現金比率を上げようとスライス売りしたんです。2025年8月から2026年2月にかけて、合計15株。ところがその数か月後、また魅力を感じて買い直しました。ほぼ同じ値段で😇
この記事で分かることは、この4つです。
- 四電工(1939)の配当が約10倍になっていて、しかも一度も減配していないこと
- 私の7指標で判定するとどうなるか(○じゃない指標が2つあります)
- 取得単価で計算した『自分利回り』が 約7.11% になっていること
- 売って買い戻すと、年間配当見込みがいくら減るのか
※株価・配当の数字は2026年8月14日の終値ベースです。数字は変わりますので、ご自身で必ず確認してください(※要確認)。
四電工(1939)って、どんな会社?
四国電力系の設備工事会社です。電気設備工事と空調・管工事が柱で、四国が地盤。最近は首都圏と関西圏の建築設備工事に力を入れています。

| 項目 | 数字 |
|---|---|
| 株価 | 2,125円(2026年8月14日終値) |
| PER(予想) | 15.24倍 |
| PBR | 1.42倍 |
| 自己資本比率 | 72.75% |
| 時価総額 | 約1,036億円 |
| 配当利回り(予想) | 3.95% |
| 市場・業種 | 東証プライム・建設業 |
| 決算期 | 3月 |
目を引くのは自己資本比率72.75%です。実質無借金で、借金で回している会社ではありません。
業績も伸びています。2026年3月期は売上994億円、純利益75億円。2027年3月期の会社予想は売上1,080億円、純利益66億円です。
なお、株主優待はありません。第1回・第2回は優待の話が主役でしたが、今回は配当一本の銘柄です🤔
配当は約10倍。しかも一度も減配していない
ここが四電工のいちばん面白いところだと思っています。改めて配当の推移を並べてみて、私好みだなと思いました。
配当推移(株式分割の調整後)
| 決算期 | 1株配当 | 前年比 |
|---|---|---|
| 2010年3月期 | 8.33円 | ― |
| 2011年3月期 | 8.33円 | ±0% |
| 2012年3月期 | 8.33円 | ±0% |
| 2013年3月期 | 8.33円 | ±0% |
| 2014年3月期 | 8.33円 | ±0% |
| 2015年3月期 | 8.33円 | ±0% |
| 2016年3月期 | 8.33円 | ±0% |
| 2017年3月期 | 10.83円 | +30.01% |
| 2018年3月期 | 12.50円 | +15.42% |
| 2019年3月期 | 13.33円 | +6.64% |
| 2020年3月期 | 13.33円 | ±0% |
| 2021年3月期 | 16.67円 | +25.06% |
| 2022年3月期 | 30.00円 | +79.96% |
| 2023年3月期 | 30.00円 | ±0% |
| 2024年3月期 | 46.67円 | +55.57% |
| 2025年3月期 | 65.00円 | +39.28% |
| 2026年3月期 | 77.00円 | +18.46% |
| 2027年3月期(予想) | 84.00円 | +9.09% |
2010年3月期の8.33円が、2027年3月期の予想で84円。約10.1倍です。
そして注目したいのは倍率よりも、2010年3月期から今期予想まで、減配が一度もないことです。横ばいの年は何回もあります。2010年3月期から2016年3月期までは、7期連続で8.33円のままでした。ですが、下げた年がひとつもありません。
直近5年に絞っても、30円から84円で約2.8倍です😊
⚠️ ひとつ注意があります。四電工は株式分割を2回やっています(2021年10月に1対2、2024年10月に1対3)。分割前の金額をそのまま並べると「125円から77円に大減配」に見えてしまいます。上の表は分割調整後の数字です(※要確認)。

利益がほぼ消えた年も、配当を下げていない
減配していないと言っても、ずっと楽だったわけではありません。
2013年3月期の配当性向は98.25%でした。その期に稼いだ利益を、ほぼまるごと配当に回した計算になります。それでも8.33円を維持しています。
出典:IRバンク 四電工 配当性向(2026年8月17日時点/※要確認)
配当性向98%は、本来なら「危ないな」と身構える数字です。ですが四電工の場合は、その1年をしのいだあと、ちゃんと戻しています。
自己資本比率も5期連続で上がっている
その体力の源が、自己資本比率です。
| 決算期 | 自己資本比率 |
|---|---|
| 2018年3月期 | 50.4%(ここが底) |
| 2021年3月期 | 52.0% |
| 2022年3月期 | 56.1% |
| 2023年3月期 | 57.5% |
| 2024年3月期 | 59.8% |
| 2025年3月期 | 65.1% |
| 2026年3月期 | 68.4% |
2018年3月期の50.4%を底に、5期連続で上がって68.4%。配当を増やしながら、同時に財務も厚くしています。
⚠️ 会社概要の表に書いた72.75%は直近時点の数字、この表は通期決算ベースです。どちらもIRバンクの数字ですが、基準が違います(※要確認)。
会社が還元方針を2回引き上げている
配当が増えているのは、業績が伸びたからだけではありません。会社が株主還元の方針そのものを2回上げています。
| 時期 | 方針 |
|---|---|
| 2023年8月まで | 連結配当性向 30%以上 |
| 2023年8月31日 | 連結配当性向 40%以上 へ |
| 2026年1月30日 | 連結配当性向 60%程度 + DOE5.0%程度 へ |
2023年の発表文には、こう書かれています。
「連結配当性向30%以上」 ⇒ 「連結配当性向40%以上」
出典:株主還元方針の変更および配当予想の修正(増配)に関するお知らせ(2023年8月31日)
そして2026年1月30日に公表された「中期経営指針2030」で、連結配当性向60%程度・DOE5.0%程度まで上がりました。2030年度にROE10.0%を目指し、5年間で株主還元に200億円を充てる計画です。
出典:四電工 配当金/配当性向
DOEは「株主資本配当率」のことで、利益ではなく株主資本(会社にたまっている自己資本)に対して何%配るかという考え方です。利益が上下しても配当がブレにくくなります。
自己資本比率72.75%の会社が「その厚い自己資本の5%を配ります」と言っている。ここが私にとっての魅力です😊
私の7指標で判定してみる
いつもの7指標に当てはめます。
| # | 指標 | 四電工の数字 | 判定 |
|---|---|---|---|
| 1 | 自己資本比率(40%以上) | 72.75% | ○ |
| 2 | PBR(1倍未満) | 1.42倍 | △ |
| 3 | 配当性向(70%以下) | 48.6% | ○ |
| 4 | 累進配当 | 採用の記載なし | × |
| 5 | 増配トレンド(3年以上) | 8.33円→84円・減配なし | ○ |
| 6 | DOE | 5.0%採用 | ○ |
| 7 | 配当利回り(3.5%以上) | 3.95% | ○ |
累進配当とDOEはかぶりたんの一覧で確認しました(2026年8月17日時点/※要確認)。
この連載で、DOEが○になったのは今回が初めてです。 第1回のINPEXも第2回のソネックも、DOEは×でした。
なお、この7つに総合判定はありません。7指標は銘柄を選ぶときの参考であって、合格ラインではないからです。最後に決めているのは、正直に言えば本能のほうです😅
○じゃない指標が2つある。それでも持っている理由
上の表のとおり、四電工はPBRが△、累進配当が×です。
PBR1.42倍について
私の基準は「PBR1倍未満」なので、今の四電工は基準を外れています。ここは言い訳のしようがありません。
ただ、私が買い始めたのはかなり前で、そのころの株価は今の半分以下でした。基準を満たしていたころに買って、株価が上がって基準から外れた、というのが実際のところです。
累進配当を掲げていないことについて
四電工は「累進配当」を明言していません。代わりに掲げているのが、さっきの配当性向60%程度・DOE5.0%程度です。
DOEは株主資本を基準にするので、利益が一時的に落ちても配当が急には減りにくい仕組みです。そのうえ、さっき見たとおり2010年3月期から今期予想まで、実際に減配していません。配当性向98.25%の年ですら下げませんでした。
「累進配当」という看板は掲げていない。でもやっていることは累進配当に近い。私はそう受け取っています(※要確認。会社が減配しないと約束しているわけではありません)。
そして今も買い増している理由は、もっと単純です。配当利回りが4%前後で、まだ魅力があるから。それだけです。
『自分利回り』は約7.11%。現在利回りの約1.8倍
この連載の主役、『自分利回り』の出番です。
『自分利回り』とは、今の株価ではなく、自分が買った値段(取得単価)で計算した配当利回りのことです。
私の四電工は、こうなっています。
| 項目 | 数字 |
|---|---|
| 保有株数 | 70株 |
| 取得単価 | 1,182円 |
| 取得金額 | 82,740円 |
| 現在値 | 2,125円 |
| 評価額 | 148,750円 |
| 評価損益 | +66,010円 |
出典:SBI証券の保有証券一覧(2026年8月14日時点・特定預り)
ここから利回りを出します。2027年3月期の予想配当は1株84円です。
| 計算 | 利回り | |
|---|---|---|
| 現在利回り | 84円 ÷ 2,125円 | 約3.95% |
| 『自分利回り』 | 84円 ÷ 1,182円 | 約7.11% |
約1.80倍です。今から買う人が3.95%のところ、私の70株は7.11%で回っている計算になります。
70株ぶんの年間配当は、税引前で5,880円です(※要確認。配当は会社予想で、確定ではありません)。
念のため書いておきますが、含み益が+66,010円になったのは私の手柄ではありません。会社の業績が伸びて、還元方針が上がって、市場がそれを評価しただけです。私がやったのは買って持っていただけで、そこに実力の話はありません。
含み益はマボロシです。私が育てたいのは、この年間配当見込み5,880円のほうです🤔
ここからが本題。私は15株を売って、買い戻しました
さて、なぜ取得単価が1,182円なのか。
前に「株価が安いころから持っている」と書きました。実際、私はこの株を平均811円くらいで60株持っていました(※SBIの約定履歴が2024年1月からしか取れないため、逆算による概算です)。
その60株が、なぜ今は平均1,182円になっているのか。私が自分で上げたからです。

全取引を並べます
| 約定日 | 売買 | 株数 | 単価 | 保有 |
|---|---|---|---|---|
| 2024年1月より前 | ― | 60株 | 約811円(概算) | 60株 |
| 2025/02/03 | 買 | 3株 | 1,430円 | 63株 |
| 2025/07/14 | 買 | 2株 | 1,293円 | 65株 |
| 2025/08/04 | 売 | 2株 | 1,305円 | 63株 |
| 2025/08/29 | 売 | 3株 | 1,380円 | 60株 |
| 2026/02/09 | 売 | 10株 | 2,029円 | 50株 |
| 2026/06/02 | 買 | 5株 | 1,848円 | 55株 |
| 2026/07/29 | 買 | 5株 | 2,030円 | 60株 |
| 2026/08/03 | 買 | 5株 | 2,011円 | 65株 |
| 2026/08/05 | 買 | 5株 | 2,097円 | 70株 |
出典:SBI証券の約定履歴照会(2024年1月1日〜2026年8月17日)
何をしたのか
株価が上がって、投資したお金をだいたい回収できた状態になりました。いわゆる「恩株」に近い状態です。元手を取り戻したので、残りは実質タダで持っているようなもの、という考え方ですね。
で、私はどうしたか。
売りました。
15株。現金比率を上げたかったからです。売却代金は27,040円でした。
ここまでは、判断としては間違っていません。現金を厚くしたかったのは本当です。
問題はこのあとです。
2026年6月、また四電工に魅力を感じました。きっかけは、最近見たとあるYouTubeです。そもそも私がこの株を買い始めたのも、かなり前に見たYouTubeがきっかけでした。同じ入口から2回入ってきているわけです😅
そして6月から8月にかけて、5株ずつ4回。20株を39,930円で買いました。
数字にすると、こうなります
| 株数 | 金額 | 1株あたり | |
|---|---|---|---|
| 売った | 15株 | 27,040円 | 約1,803円 |
| 買い戻した | 20株 | 39,930円 | 約1,997円 |
1株あたり約194円、高く買い直しました。
「暴落は買い場」ならぬ「売ったら買い戻したくなる」。分かってはいたはずなんですけどね。
いちばん痛いのは、含み益ではありません
含み益がいくら減ったか、という話にはしません。含み益はマボロシですから。
痛いのは年間配当見込みのほうです。もし私が一株も売らずに、同じタイミングで20株を買い足していたら、どうなっていたか。
| 実際 | 売らなかった場合 | |
|---|---|---|
| 保有株数 | 70株 | 85株 |
| 取得単価 | 1,182円 | 約1,124円 |
| 『自分利回り』 | 約7.11% | 約7.48% |
| 年間配当見込み(税引前) | 5,880円 | 7,140円 |
差は年1,260円(税引前・※要確認)。
金額としては小さいです。ですが、私が4年後のサイドFIREに向けて積み上げているのは、まさにこの年間配当見込みという数字です。それを自分の手で1,260円ぶん削った。『自分利回り』を下げたのは市場ではなく、私です。
人間って面白いですね(他人事)🤔
まとめ
四電工(1939)の話を、私の保有データと一緒に書きました。
- 配当は約10.1倍(8.33円→84円)。しかも2010年3月期から今期予想まで、一度も減配なし
- 会社が還元方針を2回引き上げ、今は配当性向60%程度・DOE5.0%程度
- 自己資本比率は5期連続で上昇して68.4%。実質無借金。株主優待はなし
- 7指標ではPBR1.42倍が△、累進配当が×。それでも持っているのは、利回りが4%前後でまだ魅力があるから
- 『自分利回り』は約7.11%。現在利回り3.95%の約1.80倍
- ただしその『自分利回り』は、私が15株を売って買い戻したせいで、本来より約0.37ポイント低い
今後どうするかは、まだ悩み中です。100株まで持っていくのか、70株で止めるのか、決まっていません。決まったら、また書きます。
この記事は「買いましょう」という話ではありません。 数字はすべて2026年8月14日時点のもので、株価も配当予想も変わります。判断はご自身でお願いします。
今回いちばん伝えたかったのは、四電工の良さよりも、売って買い戻すと『自分利回り』は確実に下がるという当たり前のことでした。当たり前なのに、私はやりました😇
次回の保有株紹介もお楽しみに。最後までお付き合いいただいて、ありがとうございます😆


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