要約
高配当株を選ぶとき、「この会社、財務は大丈夫かな」と1銘柄ずつ調べていませんか。私は気づけば日本株を100銘柄以上持っていて、そのチェックをサイトで一つ一つやるのが、とにかく大変でした😥
この記事では、私が銘柄チェックに使っている『7指標』と、その判定を丸ごと自動化した自作ツールの話をします。証券会社からダウンロードしたCSVを放り込むと、7分ほどで108銘柄の判定表ができあがります。
- 私が使っている『7指標』と、なぜその基準にしたのか
- SBI証券のCSVから判定表ができるまでの流れ
- 実際に108銘柄を流して分かったこと
- ノンエンジニアの私が、どうやって作ったのか
※投資の数字・制度については執筆時点の情報です。最終的な判断はご自身でお願いします。
1. 100銘柄をIRバンクで手作業。これがつらい
投資系YouTuberや高配当投資の書籍で情報を集めては、少しずつ買い進めていました。そうしたら、いつの間にか日本株が100銘柄以上になっていました。
問題は、買ったあとです。
高配当株は「買って終わり」ではありません。業績が傾けば配当は減ります。だから定期的に、自己資本比率は落ちていないか、配当性向は無理をしていないか、そういうところを見ておきたい。
私はこれを「IRバンク」というサイトで確認していました。1銘柄ぶんのページを開いて、財務の数字を見て、配当の推移を見て、メモして、次の銘柄へ。
1銘柄で数分。それを100銘柄。
……はい。これがとにかく大変でした😇
しかも、やっと終わったころには最初に調べた銘柄の情報が古くなっています。終わりの見えない徒労という感じでした。

2. 私が使っている『7指標』
そもそも私は、何を見て判断しているのか。ここを先に整理します。ツールを使わない方でも、この7つは手作業で確認できます。
| # | 指標 | ○(合格) | △ | × |
|---|---|---|---|---|
| 1 | 自己資本比率 | 40%以上 | 30〜40% | 30%未満 |
| 2 | PBR | 1.0倍未満 | 1.0〜1.5倍 | 1.5倍以上 |
| 3 | 配当性向 | 70%以下 | 70〜80% | 80%超 |
| 4 | 累進配当 | 採用している | - | していない |
| 5 | 増配トレンド | 右肩上がり | 横ばい | 右肩下がり |
| 6 | DOE | 採用している | - | していない |
| 7 | 配当利回り | 3.5%以上 | 2.5〜3.5% | 2.5%未満 |
※基準は私が自分用に決めたものです。一般的な正解ではありません(※要確認)。
7つ並べましたが、全部が同じ重さではありません。 私が体感としていちばん重視しているのは①自己資本比率、その次が⑤増配トレンドです。財務が厚くて、配当が右肩上がり。結局のところ、この2つに戻ってきます。
以下、1つずつ「なぜこの基準にしたか」を書きます。
2-1. 自己資本比率 40%以上(50%以上ならなお良し)
借金の少なさです。不況が来ても、配当を減らさずに耐えられるかを見ています。7指標のなかで、私がいちばん重く見ているのはここです。
40%を合格ラインにしていますが、50%を超えていればなお良し。 高ければ高いほど安心して寝られます。
ただし例外があります。不動産・銀行・リースなどは、借入そのものが商売道具です。この手の業種については、私は自己資本比率をほとんど見ていません(ツール上は基準を10ポイント緩めて、30%以上を合格にしています)。
2-2. PBR 1.0倍未満
会社の解散価値より安く買えている、という目安です。
高配当株は「安く買うほど利回りが上がる」商品です。同じ配当なら、安く買った人の勝ち。 だからここは譲りません。
2-3. 配当性向 70%以下(50%以下ならなお良し)
利益のうち、何割を配当に回しているか。7割までなら無理をしていない、と考えています。50%以下ならなお良し。
逆に、赤字なのに配当を出している会社(配当性向がマイナスになる)は問答無用で×にしました。貯金を取り崩して配当を出しているようなものなので。
2-4. 累進配当を採用しているか
「減配しません」と会社側が方針として宣言しているものです(※要確認)。
私が投資をしているのは、57歳でのサイドFIREが目標だからです。配当が生活費の一部になる予定なので、減配がいちばん困ります。 会社が自分から「減らしません」と言ってくれているかどうかは、私にとって大きい。
2-5. 増配トレンドが右肩上がり
一度きりの高配当ではなく、持ち続けるほど利回りが育つ銘柄がほしい、ということです。
ツールでは過去の配当データに直線を当てはめて、その傾きで判定しています。目で見て「右肩上がりっぽい」を、数字にしただけです。
2-6. DOEを採用しているか
DOE(株主資本配当率)は、利益ではなく純資産に対して配当を決めるという考え方です(※要確認)。
利益は年によって大きくぶれますが、純資産はそう簡単には減りません。つまり配当のブレが小さくなりやすい。 これも「減配されたくない」という私の事情から来ています。
2-7. 配当利回り 3.5%以上
ここは目標から逆算した数字です。税金を引かれたあとで、目標のキャッシュフローに届くライン。それが私の場合は3.5%でした(※要確認)。
2-8. とはいえ、最後は本能
ここまで基準を並べておいて何ですが、正直に書きます。
7つ全部を満たしていなくても、最後は自分の本能で採用している銘柄もあります。
数字で線を引いておくのは、判断をぶれさせないためです。でも、線の内側にあるものを全部買うわけでも、外にあるものを全部切るわけでもありません。指標は道具であって、決めるのは自分です。
3. 作ったアプリの中身
やることは決まっている。決まっているのに手作業。それならもう、機械にやらせるしかありません。
作ったのは、こういう流れのアプリです。
- SBI証券のCSV(保有銘柄)を取り込む
- IRバンクから財務・配当データを取得する
- かぶりたんから累進配当・DOEの一覧を取得する
- 画面に判定表(○△×)を表示する
- CSVに出力して保存する

3-1. 入口はSBI証券のCSV
保有銘柄のリストは、SBI証券から落としてきます。
「My資産」→「国内株式(現物)」→「CSVダウンロード」
ここで落としたファイルを、アプリで選ぶだけです。加工は要りません。
地味ですが、ここが一番うれしいところでした。証券会社のCSVは、余計な行や列がたくさん付いてきます。 そこで「1列目が4桁の数字の行だけ拾う」という作りにしました。ヘッダーも説明書きも、勝手に無視されます。
3-2. IRバンクから財務データを取る
自己資本比率・PBR・PER・配当性向・配当の履歴・利回り。ここはIRバンクから取っています。
1銘柄ごとにページを読みに行くので、サーバーに負担をかけないよう、1回ごとに1秒待つようにしました。ここは削れば速くなりますが、削りません。人様のサイトをお借りしているので。
3-3. かぶりたんから累進配当・DOEの一覧を取る
指標4と6は、個別ページを見ても分かりません。「累進配当を採用している会社の一覧」「DOEを採用している会社の一覧」が、かぶりたんに載っています。
こちらは一覧を1回だけ取ってきて、あとは照合するだけです。銘柄ごとにアクセスしません。
3-4. 画面に出して、CSVに落とす
判定が終わると、画面に表がずらっと並びます。列をクリックすれば並べ替えもできます。
最後に「CSVエクスポート」を押すと、13列の判定表がファイルになります。あとはExcelでも表計算ソフトでも、好きに眺められます。
3-5. ETFとREITは自動でよける
これは後から足した機能です。
保有リストにはETFやJリートも入っています。ところがこの手の商品には、そもそも自己資本比率も配当性向も存在しません。 判定しようとすると「-」だらけの行ができて、表が読みにくくなる。
そこで、証券コードの帯と銘柄名のキーワードで、2段構えで除外するようにしました。実行が終わると「ETF・REIT ○件を除外」と件数が出ます。黙って消えると、それはそれで不安なので。
4. 実際に108銘柄を流してみた
さて、本番です。
108銘柄を読み込ませて、実行ボタンを押しました。かかった時間は7分前後。コーヒーを淹れて戻ってきたら終わっていました。
あれだけ大変だった作業が、7分。
(今までの時間は何だったんでしょうね🤔)
結果のうち、私が「へえ」と思ったのはこのあたりです。
| 項目 | 108銘柄中 |
|---|---|
| 累進配当を採用 | 31銘柄 |
| DOEを採用 | 44銘柄 |
| コロナ禍(2020・2021年)に減配していた | 32銘柄 |
いちばん効いたのは、いちばん下です。
私が持っている銘柄のうち、3割近くがコロナのときに配当を減らしていた。
高配当株を買っているつもりでも、いざ危機が来れば減る会社は減ります。頭では分かっていました。分かっていましたが、自分の保有銘柄で数えたのは初めてでした。
これは手作業では絶対に気づけませんでした。1銘柄ずつ見ていたときは、目の前の1社しか見えていないので。
5. 実はこれ、AIに作ってもらいました
私コードは書けません、、、
このツールは、Claude Codeで作成しました。私がやったのは、日本語で頼むことだけです。
たとえばETFの除外機能。私が打ち込んだのは、
「アウトプットにETFは除外したい」
この一行です。3分後には、証券コードと銘柄名の2段構えで除外する仕組みができあがって、除外した件数まで画面に出るようになっていました。
何がすごいかというと、私は「2段構えにしてくれ」とは頼んでいないということです。コードの帯だけでは取りこぼしが出る、という判断は向こうがしています。
もちろん一発で完成したわけではありません。「ここが違う」「こう直して」を何度も繰り返しています。ただ、その会話が全部日本語で済む。エラーメッセージを検索して途方に暮れる、という時間がほぼありませんでした。
ノンエンジニアが「自分専用の道具」を持てる時代になった、ということだと思っています💪
6. 作る前に必ず確認してほしいこと
最後に、まじめな話を1つだけ。
このツールは、よそのサイトからデータを自動で取ってきます。いわゆるスクレイピングです。これは「やっていいかどうか」を必ず自分で確認してから使ってください。
私が2026年8月時点で調べた限りでは、IRバンク・かぶりたんの両サイトに、スクレイピングを明確に禁止する条項は見当たりませんでした(※要確認)。ただし、「禁止と書いていない=許可されている」ではありません。
なので私は、こういう線引きにしています。
- 自分ひとりが使う範囲にとどめる
便利さの前に、ここは飛ばさないでいただきたいところです🙏
まとめ
- 高配当株のチェックは、指標を決めてしまえば作業になる。作業なら自動化できる
- 私の『7指標』は、自己資本比率・PBR・配当性向・累進配当・増配トレンド・DOE・配当利回りの7つ
- SBI証券のCSVを取り込み、IRバンクとかぶりたんから集めて、判定表をCSVに出すところまで自動化した
- 100銘柄以上を手で調べていた作業が、7分になった
- 自分の保有銘柄の3割近くが、コロナ禍で減配していたと分かった
- 作ったのはノンエンジニアの私。AIに日本語で頼んだだけ
まずは7つの指標を眺めて、気になる1銘柄だけ手で調べてみてもいいんじゃないでしょうか。それで「これは100回やりたくないな」と思ったら、そのときが自動化の始めどきです😊
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました😆


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