要約
今回から新しい連載を始めます。私が株主優待の権利を持っている銘柄を、1つずつ紹介していくシリーズです。
これまでやっていた「保有株紹介」は、INPEXから始めて4回で終わりにしました。理由は単純で、持っている銘柄を順番に全部書いていくと、私のポートフォリオが丸ごと見えてしまうからです。優待をもらっている銘柄なら、誰でも調べられる情報ですし、体験も一緒に書けます。そこに絞ります。
その1本目がKPPグループホールディングス(9274)です。100株持っています。
この銘柄、私の7指標だと自己資本比率が×です。しかも自己資本比率は、私がいちばん大事にしている指標のはずでした😅
それでも持っている理由と、優待込みで計算するとどうなるかを書きます。
- 優待は年2回もらえます。何がもらえるのか
- 私の7指標だとどうなるか(×が2つあります)
- 自己資本比率22.38%をどう考えているか
- 取得単価で計算した『自分利回り』が、優待を足すと 8.26% になること
⚠️ 9月末が権利確定日です。 権利付き最終日は2026年9月28日(※要確認。日付は必ずご自身で確認してください)。
KPPグループHD(9274)って、どんな会社?
紙と板紙の専門商社です。旧社名は国際紙パルプ商事。東証プライムの卸売業です。

| 項目 | 数字 |
|---|---|
| 株価 | 1,097円(2026年9月4日) |
| PER(予想) | 13.68倍 |
| PBR | 0.76倍 |
| 自己資本比率 | 22.38% |
| 時価総額 | 約737億円 |
| 配当利回り(予想) | 3.65% |
| 市場・業種 | 東証プライム・卸売業 |
| 決算期 | 3月 |
売上は6,500億円規模ですが、利益はここ数年下がっています。
| 決算期 | 売上高 | 営業利益 | 純利益 |
|---|---|---|---|
| 2023年3月期 | 6,597億円 | 204億円 | 157億円 |
| 2024年3月期 | 6,444億円 | 158億円 | 106億円 |
| 2025年3月期 | 6,700億円 | 135億円 | 79.9億円 |
| 2026年3月期 | 6,504億円 | 101億円 | 56.2億円 |
| 2027年3月期(予想) | 7,100億円 | 110億円 | 50.0億円 |
2023年3月期がピークで、営業利益はそこから半分になっています。ここは目をつぶれません。
それでも配当は増え続けています
| 決算期 | 1株配当 | 配当性向 |
|---|---|---|
| 2019年3月期 | 10円 | 28.8% |
| 2020年3月期 | 10円 | 59.3% |
| 2021年3月期 | 10円 | 50.8% |
| 2022年3月期 | 14円 | 13.4% |
| 2023年3月期 | 20円 | 9.1% |
| 2024年3月期 | 22円 | 14.7% |
| 2025年3月期 | 34円 | 28.8% |
| 2026年3月期 | 36円 | 41.2% |
| 2027年3月期(予想) | 40円 | ― |
さらにさかのぼると、2010年3月期は6円でした。そこから40円なので約6.7倍です。そしてこの間、一度も減配していません。
利益が下がっているのに配当は増えている。だから配当性向が9.1%から41.2%まで上がってきました。まだ余裕はありますが、この構図は覚えておいたほうがいいとは思っています🤔
優待は年2回、図書カード1,000円分
ここが今回の主役です。

| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 対象 | 3月末日および9月末日時点で100株以上を保有する株主 |
| 内容 | 図書カード1,000円分 |
| 発送 | 毎年6月・12月発送の「株主通信」に同封 |
| 継続保有条件 | 記載なし |
| 長期保有優遇 | なし |
出典:KPPグループHD 株主優待制度(※要確認。条件は変わることがあります)
年2回もらえるので、年間で2,000円相当になります。100株でいいので、必要な金額は約11万円です。
私はすでに受け取りました。届いた図書カードは、妹にプレゼントしました。自分で使う機会があまりなかったので😊
長期保有の優遇がないのは、良し悪しだと思っています。3年持っても金額は増えません。逆に言えば、買った初回からフルでもらえます。
私の7指標で判定してみる
いつもの7指標に当てはめます。
| # | 指標 | KPPの数字 | 判定 |
|---|---|---|---|
| 1 | 自己資本比率(40%以上) | 22.38% | × |
| 2 | PBR(1倍未満) | 0.76倍 | ○ |
| 3 | 配当性向(70%以下) | 41.2% | ○ |
| 4 | 累進配当 | 採用の記載なし | × |
| 5 | 増配トレンド(3年以上) | 6円→40円・減配なし | ○ |
| 6 | DOE | 3%採用 | ○ |
| 7 | 配当利回り(3.5%以上) | 3.65% | ○ |
累進配当とDOEはかぶりたんの一覧で確認しました(2026年9月5日時点)。
×が2つ。しかも1つは自己資本比率です。
なお、この7つに総合判定はありません。7指標は銘柄を選ぶときの参考であって、合格ラインではないからです。最後に決めているのは本能のほうです😅
自己資本比率22.38%は×。それでも持っている理由
正直に書きます。ここがこの銘柄のいちばん弱いところです。
「商社だから低くて当たり前」は、半分だけ正しい
私は最初、こう考えていました。「紙の専門商社は売掛金や買掛金が大きいから、自己資本比率が低いのは業種として普通だろう」。製造業の目安は30〜50%と言われますが、商社に同じものさしは当てはまりません。
ここまでは合っています。ただ、同業と比べたらどうかを確かめていませんでした。調べたらこうでした。
| 銘柄 | 自己資本比率 |
|---|---|
| KPPグループHD(9274) | 22.38% |
| 日本紙パルプ商事(8032) | 31.74% |
出典:IRバンク(ともに2026年9月4日時点)
いちばん近い同業より、約9ポイント低い。 「業種だから普通」で片づけられる差ではありませんでした。ここは自分の見立てが甘かったところです。
ただし、5年で持ち直してはいます
一方で、こういう推移でもあります。
| 決算期 | 自己資本比率 |
|---|---|
| 2022年3月期 | 19.4% |
| 2023年3月期 | 20.5% |
| 2024年3月期 | 23.7% |
| 2025年3月期 | 24.5% |
| 2026年3月期 | 23.9% |
19.4%から24%台まで戻してきています。 低いことに変わりはありませんが、悪化しているわけではありません。
で、私はどうするか
持ち続けます。 理由は、優待と配当を合わせた利回りに納得しているからです。それが次の章の話になります。
ただ、自己資本比率が×であることは、頭から消しません。利益が下がっている会社でもありますし、ここが20%を割るようなら考え直します。
『自分利回り』は5.51%。優待を足すと8.26%
この連載の主役、『自分利回り』です。
『自分利回り』とは、今の株価ではなく、自分が買った値段(取得単価)で計算した利回りのことです。
私のKPPはこうなっています。
| 項目 | 数字 |
|---|---|
| 保有株数 | 100株 |
| 取得単価 | 726円 |
| 取得金額 | 72,600円 |
| 株価 | 1,097円 |
| 評価額 | 109,700円 |
| 評価損益 | +37,100円 |
出典:SBI証券の保有証券一覧(特定預り)/株価はIRバンク2026年9月4日
ここに、配当40円(2027年3月期予想)と、優待2,000円相当を乗せます。
| 今の株価1,097円で買う人 | 私(取得単価726円) | |
|---|---|---|
| 配当(年4,000円) | 3.65% | 5.51% |
| 優待(年2,000円相当) | 1.82% | 2.75% |
| 合計 | 5.47% | ★8.26% |
優待を足すと8.26%になります。 倍率は1.51倍です。
念のため書いておくと、左の列(3.65%/1.82%/5.47%)は株探の表示とぴったり同じ数字になりました。計算は間違っていないはずです。
面白いのは、倍率は配当だけで見ても、優待を足しても1.51倍で変わらないことです。それはそうで、倍率の正体は「今の株価 ÷ 自分の取得単価」だからです。何をもらうかではなく、いくらで買ったかで決まります。
そしてもうひとつ。含み益が+37,100円になっているのは、私の手柄ではありません。買って持っていただけです。含み益はマボロシですから、私が育てたいのは年6,000円ぶんの配当と優待のほうです🤔
どう買ったか。1株ずつ拾って、最後に80株
ここが今回いちばん自分らしいところでした。
全部の取引を並べます。2025年の1年間です。
| 約定日 | 売買 | 株数 | 単価 |
|---|---|---|---|
| 2025/01/14 | 買 | 1株 | 629円 |
| 2025/01/15 | 買 | 7株 | 629円 |
| 2025/02/19 | 買 | 4株 | 700円 |
| 2025/03/11 | 買 | 3株 | 660円 |
| 2025/04/01 | 買 | 3株 | 661円 |
| 2025/04/15 | 買 | 7株 | 610円(最安) |
| 2025/06/23 | 買 | 3株 | 706円 |
| 2025/07/04 | 買 | 80株 | 743円 |
| 2025/07/15 | 売 | 8株 | 776円 |
| 2025/11/17 | 買 | 2株 | 711円 |
| 2025/12/18 | 売 | 2株 | 776円 |
1株から始まっています。 1株、7株、4株、3株、3株、7株、3株。7回かけて28株。いかにも私です。
そして7月4日に、80株を一気に買いました。これで100株です。
なぜ、まとめ買いしたのか
9月末の優待権利に間に合わせるためでした。それと、権利確定日が近づくと株価が上がりやすいと感じていたので、その前に手を打った形です。
結果として受渡は7月8日。9月末の権利には余裕を持って間に合いました。
まとめ買いで、平均取得単価は68円上がりました
ここは正直に書いておきます。
| 株数 | 取得金額 | 平均 | |
|---|---|---|---|
| 7月4日の直前 | 20株 | 13,151円 | 約658円 |
| 80株を743円で足した直後 | 100株 | 72,591円 | 約726円 |
1株ずつ拾っていた20株の平均は約658円でした。 そこに743円で80株を足したので、平均は約726円に上がっています。68円ぶん高くなりました。
ちまちま買いだけを続けていれば、もっと安い平均単価だったはずです。ですが、それでは100株に届かないので優待がもらえません。
平均単価を68円上げてでも、優待の権利を取りにいった。 そういう選択でした。
まとめ
KPPグループHD(9274)を、私の保有データと一緒に書きました。
- 優待は年2回・図書カード1,000円分。100株で、3月末と9月末が権利確定日
- 私の7指標では自己資本比率22.38%が×、累進配当も×
- 自己資本比率は「商社だから低い」だけでは説明できず、同業より約9ポイント低い。ただし19.4%から24%台へ戻してはいる
- 『自分利回り』は配当だけで5.51%、優待を足すと8.26%
- 100株にしたのは7月4日のまとめ買い。平均単価を68円上げてでも権利を取りにいった
この記事は「買いましょう」という話ではありません。 数字はすべて執筆時点のもので、株価も配当も優待の条件も変わります。判断はご自身でお願いします。
今回いちばん書きたかったのは、優待は「もらえるかどうか」だけの話ではないということでした。100株に届かせるために平均単価を上げるのか、安く買えるまで待つのか。そこに判断があります。
私は上げるほうを選びました。その結果が8.26%です。ここまで来ると、図書カード1,000円が「おまけ」ではなくなってきます😆
次回も9月末が権利確定日の銘柄を予定しています。最後までお付き合いいただいて、ありがとうございます😊


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